スコアカードホルダー、オーダー事例と制作工程の紹介

以前にスコアカードホルダーをオーダー頂いた方から、違うゴルフ場(名門!)のスコアカードに合わせてのオーダーを頂きました。
しかも2つ。
完成品の写真を載せるだけでは能が無いので、今回は少し制作過程もお見せしようと思います。

スコアカードのサイズに合わせて設計

まずはスコアカードのサイズに合わせて設計します。
設計にはイラストレーターというソフトを使います。
イラストレーターは本来設計図などを書くソフトではないのですが、慣れてているのと何かと便利なので使っています。
外形サイズをはじめ各部品や硬さのために入れる芯の大きさなども設計します。
こんな感じです。
スコアカードホルダーの設計

厚紙で試作

設計ができたら実際の大きさで厚紙で試作します。


実際のスコアカードを入れてみて使い勝手を確認します。
畳んだ時にちゃんとスコアカードが収まるか、ポケットが記入欄を邪魔しないかなど。
今回、ペンホルダーは上にしました。
これはスコアカードの記入欄に一番影響ない場所だから。
設計が終わると設計内容、主に刻印内容と位置をお客様に確認します。

材料の切り出し

お客様の確認が取れたら、材料の切り出しをします。

本体をしっかりさせるために必要な芯も切り出します。

そのほか、ポケットやペンホルダーなどの部品も切り出します。

材料の下処理

切り出した材料はそれぞれ、厚さを調整したり部分的に漉いたり(革を薄くすること)します。
例えば外側の革。

外周とスコアカードホルダーが真ん中から折れる部分を一定の幅、一定の厚さで漉きます。
これをやることで折れるべき場所で素直に折曲がるなど完成したときの完成度が変わってきます。
外側の革には刻印を押しておきます。
刻印のやりかたについてはこちらのページをご覧ください。

芯も漉きます。

左右の芯で厚さが違うのがわかるでしょうか?
左の厚さを右側の厚さまで斜めに漉きます。

上が漉いたもの、下が漉いてないもの。
曲げ部分の芯を徐々に薄くすることで折曲げたときに角が出ないようにします。
完成品を見ただけではこういった工夫は全くわからないですよね。
でもこうしておくと曲げがスムースになり曲がりの角度もきれいになります。

手縫いでの縫製

手縫いするまで、接着や色々とやることもあるんですが、ちょっと端折ります。
オーダー品は基本手縫いで仕上げます。(今後変わるかもしれませんが)
手縫いは糸がほつれにくく、丈夫に仕上がるのですが何せ時間がかかります。
体感ではミシンの10~50倍くらいは時間がかかります。
手縫いの手順としては、縫い穴の目安になる線を引いて印をつけます。
その印の上に菱目打ちという道具で縫い穴をあけていきます。

写真上に移っているのが菱目打ち。


一本の糸、二本の針で一針一針縫っていきます。
縫い終わったらヘラで縫い目を押さえて慣らしていきます。
その後にコバ(革の切り口)を仕上げていきます。

コバの仕上げ方はこちらのページに解説しています。

スコアカードホルダーの完成

今回は同じ仕様で2つオーダー頂きました。




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REBOOT GOLF

REBOOT GOLF代表。 スコアカードホルダー制作の他、ゴルフが上達するスコアカードを販売しています。

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