スコアカードホルダーの修理実況

スコアカードホルダーの修理依頼がありました。
スコアカードホルダーに限らず耐久性があるように設計していますので、修理依頼は比較的少ないです。

そんな少ない修理依頼がありましたので、今回は実際の修理の様子をお伝えしてみようと思います。

状況を確認

革はルガトショルダーのネイビーで、メンバークラブのスコアカードの大きさに合わせたオーダーでの制作。
2020年11月制作なので約2年間ご使用。
スコアカードホルダーの状況を見ると使用頻度はかなり高そうです。

四隅のポケットのうちひとつが破れ、もう一つが破れそう。コバ(革の切り口)も、使用による摩耗で荒れています。

修理計画

破れたポケット、破れそうなポケットのみの交換ではなく4つともポケットを交換する。
使用頻度が激しいので従来のポケットより丈夫なものにする。

工程

縫い目ほどく

まずは縫い目をほどきます。
このスコアカードホルダーは手縫いなのでほどくのもひと手間です。

ポケットを剥がす

古くなったポケットを剥がします。

ポケットを作る

次に新しいポケットを作ります。
まず、ルガトショルダーの革から抜型で4枚抜きます。このままの厚さでは使えませんので漉き機を使って全体を薄くします。

0.9mmに漉けました。
次にコバ(革の切り口)に色を塗ります。
写真の右と左で色が違うのがわかりますか。
右半分に染料を塗っています。
次にコバ(革の切り口)を磨きます。
磨き剤を塗って帆布で擦るとツヤが出てきます。
左が磨く前、右が磨いた後です。
4つとも磨けました。次に捻(ネン)を入れます。
捻は見た目を良くするとともにコバ(革の切り口)を強くする効果があります。
捻を入れたものと入れてないものを比べてみてください。次に2辺を8ミリ幅で漉きます。
これは本体に張り付けたときに段差を少なくするために漉きます。
通常は0.4ミリ厚に漉きますが、今回は強度を持たせるため0.6ミリで漉きました。

ポケットを貼る

次はポケットを本体に接着します。
まずは接着するにあたり古い接着剤などが残っているのでやすりで丁寧に整えます。ポケットは大きめなので、その分ずらして貼り合わせます。すべて貼れたら、接着剤が乾くのを待ってから余分な部分を切り落とします。
薄い青のところが接着したポケットです。

コバを仕上げる

ポケットを接着したあと、手縫いの前にある程度コバを仕上げます。
まずは荒目の紙やすりでポケットとの接着部分との段差をなくしていきます。荒目、中目、細目と紙やすりを変えてだんだんと滑らかにしていきます。
その後、色を入れます。
写真は右半分に色を入れたところ。


色を入れた後は磨き剤を塗り磨いていきます。
細目のやすりと磨きを何度か繰り返します。

ここでは完全に仕上げません。
縫い終わった後に仕上げます。

周囲を縫う

いよいよ周囲を縫っていきます。
ポケットを貼った部分は縫い穴がありませんので表側から菱目打ちで縫い穴をあけます。縫い穴が開いたら縫っていきます。
もちろん手縫いです。
このサイズのスコアカードホルダーで手縫いすると約30~40分かかります。

仕上げ

縫いが終わると表裏共に周囲にネンを入れます。
使い込まれてボケていたネンを入れなおすとシャキッとしますね。内側のポケット部分にもネンを入れます。
こちらは入れる前。ネンを入れた後。次にコバを仕上げます。
細目やすりと磨きを何度か繰り返した後、ロウを溶かして入れます。
ロウはコバの保護の目的でいれます。以上で修理は完了です。
最後に全体にクリームを塗ってからお客様に発送します。

修理費用に関して

保証期間内で通常使用での破損などは無料で修理いたします。

今回は保証期間外ということで、費用をいただきました。
修理費用は状態により様々ですので、お問い合わせください。

修理期間は通常1週間程度ですが、材料がない場合などはお時間をいただきますのでご了承ください。

ちなみに今回の修理時間は3時間の見積もりでしたが、実作業時間は3時間15分でした。

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REBOOT GOLF

REBOOT GOLF代表。 スコアカードホルダー制作の他、ゴルフが上達するスコアカードを販売しています。

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